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【就活】闇が深い職種別採用
「職種別採用」という言葉に惹かれて入社したのに、実態は地味な作業ばかりだった――そんな相談が転職支援の現場で増えているという。海外マーケティング、施工管理、社内SEといった人気職種の内側で何が起きているのか、Utsuさんが5年間の相談経験から見えてきた3つの「闇」を語る。職種名だけで会社を選ぼうとしている就活生に向けた内容である。
海外マーケティング・海外営業がExcel集計係になる理由
海外マーケティングや海外営業という職種別採用で入社しても、2〜3年経ってもExcelの集計業務から抜け出せないケースがあるとUtsuさんは指摘する。日本企業は海外業務の管理が苦手な一方で、地域別・製品別・顧客別といった数字を社内向けに細かく報告する必要があり、システムの入力精度が低いために手作業での確認作業が発生しがちだという。英語力があり海外とやり取りできる人材は派遣ではコストが高く時差対応も難しいため、結局は正社員である新卒がこの作業要員に充てられてしまう構造があると語る。特に大企業かつ法人向けビジネス(B2B)を展開し、海外マーケティング職の採用人数が妙に多い会社は要注意で、選考段階で具体的な業務内容を確認すべきだと述べる。また海外営業についても、最初から海外で活躍できるケースは多くなく、国内営業などで実力をつけてから海外に出るキャリアの方が望ましいという見方を示している。
子会社・下請けの施工管理は消耗しやすい
子会社や下請けの施工管理、特に電設・設備系はやめた方がよいとUtsuさんは断言する。施工管理自体、スケジュール遅延や天候による休日変更など、休みが読めずきつい仕事だが、親会社であれば人員に余裕がありキャリアステップとしての意味も持たせやすい。しかし子会社や下請けの立場では、そうした余裕がなく負担が集中しやすいという。「5G」「DX」といった大きなキーワードを掲げながら施工管理を重視している会社は特に危険だと指摘する。時間や休日にこだわらないタイプには報告業務中心でホワイトに感じられる場合もあるが、スキルアップやキャリア形成を重視する人にとっては消耗しやすい環境であり、職種のイメージにかかわらず避けた方がよいと語る。
社内SEという名のITヘルプデスクが最も闇が深い
3つの中で最も闇が深いとUtsuさんが語るのが、社内SEとして採用されながら実際はITヘルプデスク業務を担うケースである。パソコンが使えない、認証が通らないといった従業員からの問い合わせ対応が中心で、単純なパソコンサポートはSES企業からの派遣で賄われる一方、SAPやCADなど社内システムのサポートは派遣では対応できないため、新卒に教え込んでヘルプデスク要員として充てる構造があるという。本気でDXやデジタルに取り組んでいる会社は、戦略企画部門などをプロパー人材で立ち上げており、新卒を社内SEとして職種別採用することはないとUtsuさんは述べる。逆に「社内SE」で新卒を職種別採用している大企業は、ヘルプデスク要員としての採用である可能性が高いと複数件の確認をもとに指摘する。営業や調達、開発など実業を経験しある程度のレベルに達してからDXに携わる方が、結果的に近道になるという考えを示している。
要点
- 海外マーケティング・海外営業の職種別採用は、システムの入力精度の低さを補うExcel集計業務に新卒が充てられるケースがある
- 子会社・下請けの施工管理は親会社と違い人員の余裕がなく、休みが読めずスキル形成を重視する人には消耗しやすい環境になりやすい
- 社内SEとして採用されても実態はITヘルプデスクということがあり、本気でDXに取り組む会社は新卒を社内SEとして職種別採用しない傾向がある
職種名の響きだけで会社を選ばず、選考段階で具体的な業務内容を必ず確認する姿勢が、入社後のミスマッチを避ける鍵になる。